カゴの中 商品件数:件 合計金額:円
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お歳暮 金盃 特撰本醸造 純金箔入り 1.8l 2本
北海道 1,080、北東北 648、南東北 648、関東 648、中部 540、北陸 540 近畿 540、中国 540、四国 540、九州 648、沖縄 1,836、離島 別途
<<横綱>> 「名はそのものの生命である」 関西に於て確乎不抜の基礎を作り上げた私が東京・横浜の関東進出に乗り出す事は当然の私の信念であって、堂々その実現を見たのであった。 その頃に、四国の或る地方の人が横綱の商標を私の方へ売りに来たのであった、私は当初、大関の醸造元へ売る様奨めてやった、其の人は早速大関の方へ申し入れたそうだが、同家は拒絶されたのか、又交渉不調になったのか、また私の方へ是非買ってくれと申し込んで来た。 私は廉々関東人と関西人には酒の嗜好について幾分趣きの相違ある事を感じて居たので、我家の金盃の外に今一つ関東人にも向きまた関西人の嗜好にも適した銘酒を作りたいと思っていた際であったので遂にこの商標権を買取る事としたのであった。 それは、横綱は相撲界の最高権威であり、東京は昔から角力の本場であるから、殊に東京で当時盛名あった銘酒大関とその覇を争う上に於て絶好の商標と信じたからであった。 こうした偶然にも最善の商標が手に入った以上はその商品の品質に於ても、上記の目的に合致した相撲界の王者として、名実共に完備した優秀な醸造を以て、堂々たる土俵入りをする信念に多大な苦心を傾けたのであった。 抑々横綱の濫觴は寛永年間京都に於ける天覧相撲の際明石志賀之助が当時無敵の大関として有名だった仁王仁太夫を打ち破った時、朝廷から大関以上の官録ありとて横綱を授けられたのが初まりとして爾来三百余年今日に至るまで横綱を得たもの三十五代である其間幾百人の大関は出来たれど横綱は中々得られなかったのである。 横綱は天下無敵の日の下開山と称せられ最高権威として表徴されるもので大関は成績不良の場合ドシドシ下へ陥落するものであるが横綱にはそれが無く全く天下御免の栄光を持つものである。 こうした権威ある名称に合致する芳醇を造るために、本高田醸造はその全智識を傾注して苦心鍛錬遂に之を完成して名実共に天下無敵日の下開山の銘酒を出して絶賛の名声を博したのであった。 之もまた熱性不撓の信念が産んだ結晶として私の歓喜と満足に耐えない想出の一つである。 私はこの商標の側溝(朱書き)に「豪気堂々」の句を表したのは天下無敵日の下開山横綱土俵入の意気を示したもので芳醇横綱はこの意気を以て衆敵を圧倒する威風を表したものである。 創業者・高田三郎著「わが商標の巻」より転記